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需要回復

店舗集客にスタートダッシュをかける・・・いつやるの今でしょ!

店舗集客にスタートダッシュをかける

いよいよまん延防止等重点措置が解除され、日常活動を取り戻す時期がきました。
一部の外食産業の経営者の話に“このまま自粛が続いてくれ~”と願う人がいるのは驚きです。
どうみても経営が補助金頼りになっている。
補助金依存症
にかかっている。

こんな状態では大手、零細にかかわらず、いずれ店舗閉鎖の道にまっしぐらです。
自店の賑わいを取り戻しましょう。

1.微差が絶対差を生む・・・乗数のかけ算の事例

大衆型店舗では回復が早いでしょう。しかし、ある程度の客単価の店舗では回復に時間がかかります。
でも回復までじっくり待っているだけでは、とんでもないことになります。

ここで徐々に回復の店と積極的にお客様を呼び込んで、あるいは招待して売上を回復する店を比較してみましょう。
簡単な乗数計算をしてみます。(小数点以下3位は四捨五入してます)

徐々に回復の店:売上が2%ずつしか戻らない・・・
1ヵ月後1.02、2ヵ月度1.04、3ヵ月度1.06、4ヵ月度1.08、5ヵ月度1.10、6ヵ月度1.13%つまり13%のアップ。

積極的に努力している店:売上が10%ずつ戻っているとする・・・
1ヵ月後1.10、2ヵ月度1.21、3ヵ月度1.33、4ヵ月度1.46、5ヵ月度1.61、6ヵ月度1.77%つまり77%のアップとなります。

仮に自粛で売上が60%に落ち込んでいても、60×1.77=106.2と年内に元の売上に戻すことができます。
頑張れ外食産業!

積極的な努力とは、告知する、お招きする(DM、チラシ、メール、クーポン券)、お祭りする(イベントする)、来店の感謝をしっかり伝えることです。
別に“PAYPAY祭り”や“楽天カードマン”のように派手にする必要はありません。
自粛されていたお客様に気づいてもらうだけです。


2.その業種でトップ2までしか頭の中に残らない・・・買物行動の事例

“頭の中に残らない”を別の表現で表すと、ラーメン食べたいと考えたときに頭の中に想起されるのは2店舗だけです。
そこで頭は考えて“どっちの店にしようかな~”と比較検討して利用する店舗を決定します。

買物行動が習慣化している食品スーパーなどは、ほとんど1店舗しか頭の中にありません。・・・
いつものスーパーとなります。何しろ別の店舗に行くと、売り場のレイアウトが違う、好きな商品の置き場所が違う等、買物のストレスが大きくなります。どうしてもいつもの、お馴染み店に行ってしまいます。
皆さんも経験ありますよね。
これを専門的にいうとマインド・シェアといいます。つまり店舗やそれぞれの業種毎に商圏内があります。
商圏内の消費者の頭の中をのぞき、マインド・シェアの積み重ねが客数につながってきます。

例外は、飽きたから他の店にしよう!
たまたま通りがかりでしかもお腹がすいた場合です。お腹は我慢ができません。

参 考:集客のポイントについて、動画「5分で分かる店舗集客術のポイント」にまとめています。
ご参考にしてください。
YouTubeに移動します。(https://www.youtube.com/watch?v=fNcKeVm6BQc)



教 訓:
《スタートダッシュする》

・徐々にしか売上回復はしない、しかし回復スピードが大事!
・微差の積み重ねが「絶対差」を生んでしまう
・絶対差ができると追いつこうとしても、後から追いつくには多大な労力が必要になる

《あなたの店はどのくらいのマインド・シェア保っていますか?》
・マインド・シェアを乗数の効果で高める
・お馴染みさんが他店舗に通い出したら、クレームがない限りほとんど戻ってきません

結 論:スタートダッシュをきるよう準備万端にしよう!
    食材も人員も運営体制もスピード対応が必要。

繁盛店の違いは、ほんのちょっとした違い

お客様が少しずつ戻りつつある。
その証拠を発見してしまった。
すぐ近くの大通りで、なんと警察官が酒気帯び運転の取り締まりのため、大がかりな検問をしていた。
久々である。12月の恒例行事にも関わらず、最近は全く見る機会がなかった。

■飲食店を調査してみた
今回、土日をかけてエリア拡大して飲食店を調査してみた。
いつもの池袋西口一帯から、範囲を広げ池袋東口一帯も調査した。
基本は、池袋駅を出発して“徒歩圏内”に限定した。

徒歩圏内といっても、私の場合は迷路を突破する手法で壁から壁伝いに満遍なく歩いています。
池袋駅を中心として、徒歩10分程、お客様が“これ以上先に行くのはやめよう!”と判断する商圏限界まで歩いた。
路地裏までくまなく歩いたので、ガールズバーの女性に声かけられることも多々あった。
ほぼ200店舗は歩いて、外からではあるが満席率をチェックしていった。

■大きな驚き
さすがに200店舗もみると大きな発見があった。

驚いたのは、ディスカント店が流行っていないことです。
需要回復期なので低価格の店舗が流行っているかといえば、必ずしもそうではないということです。
赤や黄色の大きなPOP広告で、1串99円やビール1杯150円や飲み放題1,000円の店舗は客がいないという事実です。

飲み放題POP

■流行っている店の特徴三つ
◉それは品揃えが豊富な店が流行っていることです。
文字メニューだけでなく、一部イメージ写真を使いながら豊富さをアピールしている。

◉外目からだけでも、“売りの料理、得意料理”が一目で気づく店です。
外から職人が鶏を炙っている姿が見える、メニュー表示で大きな写真や売り文句を入れて強調している。
◉さらに、一品一品丁寧に売っている店が流行っている。

従業員の動きを見るとお迎えから席誘導、テーブル着席後の説明、料理提供時の一言と細やかな対応をしている。
決して、空いている席へどうぞ~ ほったらかしではない。

■お客さんは安売り店を警戒している
団体客やカップル客のそばに寄り、会話を聞いてみると最初から店を決めているグループは少数だということです。
あれやこれや店頭やメニューや人気ぶりを判断して、“ココ入る?”とワイワイ話し合って決めていました。

以前のように団体だと入店できない場合があるので、まずは予約という状況ではないようです。

さらにディスカント店は、無視して飛ばしていることです。
わざわざ来たのに、どうせ安売りね、私達はそんな客じゃないとう気持ちでしょうか。

■ここからの教訓
安売りしてますよ!じゃんじゃん呑んでください!という店側のアピールが、集客の逆効果になっている。
その消費者心理を推測すると、
○わざわざ食事に来たのだから、美味しい食事やドリンクを楽しみたい!
×ついでに呑みに来たのではないので、死ぬほど呑まない、どうせまずい酒しか出ないのでしょう?
ディスカウントして、さらに客を遠ざけている事実です。この観察結果は当たっているハズです。
不振店ほど“飲み放題”を実行している。

教訓:直ぐ客単価が上がらなくても、安売り看板や飲み放題のPOPは取り払い、倉庫に閉まっておこう。

“頑張れ外食産業!”チャンネル  運営者:図解工房 山本稔

“頑張れ外食産業!”チャンネルはhttps://note.com/food_ouen


需要回復の秘訣 1㎜改善

コロナ禍後の需要回復策について、気づいた点を述べます。

その前にワタベ貸衣装店の話しを紹介させていただきます。

ウェディング業界も厳しい環境にありますが、ワタベ貸衣装店が過去取り組んだことは非常に参考になります。

■ワタベウェディングの取組んだこと

◉「小さな“異常値”を見逃さず、隠れた大市場を掘り当てる」の記事の中で、

京都の小さな貸衣装店だったワタベ貸衣装店が、飛躍のキッカケとなったのは沖縄やハワイでの海外挙式の市場(マーケット)をつかんだことです。

私も仕事の打合せで、このワタベ貸衣装店を何度か訪れたことがありますが、入り口で靴を脱ぎ畳の部屋での打合せでした。実に京都らしい雰囲気がありました。場所も京都御所の隣にあり、歴史教科書に出てくる萩藩と薩摩藩が、ここで激闘したのかと思いを馳せながらの訪問でした。

海外挙式についてワタベウェディングの実質創業者である渡部隆夫氏は、ワタベ貸衣装店に“ハワイで挙式を挙げたい、そのため1週間衣装を借りたい”というお客様が年間2組来たことがキッカケです。

そこで“おやっ”と想いじっくりと考えてみました。

京都市内でのワタベ貸衣装店のシェアは2割なので、当時の京都市内での海外挙式の件数は10件あると推定できる。

これを全国の婚礼挙式数に拡大すると、

計算してみるとハワイだけでの挙式数が年間1,000組はあると仮定できる。

つまりそこには、隠れた巨大マーケットが潜んでいることになる。

ここで最も大切なことは、“きざし(兆し)”、“微妙な変化”を見逃さずチャレンジすることです。

さて、このコロナ禍からの需要回復の足取りは実にゆっくりしています。

いま需要回復のタイミングで、どんな現象が起きているのでしょうか。

■1㎜の変化を見逃さず、1㎜の改善をする!

これこそ、需要回復期に取るべき戦略ではないでしょうか。

この時に大切なことは、すでに2019年以前と行動様式が変わっているということです。

つまり同じ戦術は通用しないということです。

ひょっとして“予約はやっと入り始めた”と言いながら、コロナ前と全く同じメニュー構成や作戦で勝負していませんか。

お客様が1㎜変化しているのであれば、私たちも1㎜変化しないといけません。

そしてこの小さな変化や兆しを着実につかみ、モノにしていきましょう。

“小さな変化や兆し”をつかみ“はずみ車”をつけた者こそが、需要回復をものにできるでしょう。

同じ戦術、作戦で勝負しているようでは、ハムスター脳と同じで“回し車”で堂々巡りです。

                   ※回し車に飽きて、いつも脱走の機会をうかがっているハムスター

■1㎜の変化、1㎜の改善

◉例え:1㎜の変化、1㎜の改善

1㎜の変化 おじさんの需要回復は遅れている、しかし若者はどんどん動いている

1㎜の改善 若者に媚びを使い、気軽に呑めるアルコールメニューを入れてみよう

1㎜の変化 土日のお客さんの動きは早い、まだ夜9時以降の動きが鈍い

1㎜の改善 土日だけ、営業時間の開始を30分早くして、早く営業中の看板をだそう

1㎜の変化 家族の食事、同期会が伸びている、宴会でなく“お食事会”のニーズは底堅い

1㎜の改善 個室を訴求して、会話ができるレイアウトを提案しよう、取り分け道具を準備する

1㎜の変化 大企業、公共機関の予約が鈍い、宴会アレルギーがまだ強そうだ

1㎜の改善 電話問合せや、予約看板から“宴会”を禁止し、幹事の個人名、趣味名で表示しよう(私的な集まりで、分散させクラスターを起こさせない)

1㎜の変化 大人数の会食、ウェディングの需要が回復していない

1㎜の改善 こちらから分散型を提案する、神社とタイアップして子供の記念行事+食事会を狙う。じじばばは孫に金の糸目をつけない

■「1㎜の変化を見逃さず、1㎜の改善をする!」

◉さあ、1㎜ずつ前に進みましょう!

“頑張れ外食産業!”チャンネル  運営者:図解工房 山本稔

チャンネルのHPは:https://note.com/food_ouen